目からウロコのコーチング

 「目からウロコのコーチング なぜ、あの人には部下がついてくるのか?」(播磨早苗著 PHP)を読んだ。


目からウロコのコーチング―なぜ、あの人には部下がついてくるのか?

目からウロコのコーチング―なぜ、あの人には部下がついてくるのか?


 今、自分的に非常に興味のある分野。著者は、コーチングを「質問して、聴いて、受け入れるだけ」という。

 最終的には何とか解決しなければならない問題を抱えている場合でも、まず「とにかく、ただ聴いてほしい」と私たちは願っています。そして、「聴いたよ」と「共感をもって受けとめてほしい」のです。アドバイスがなくとも、それだけで満足なのです。

 聴き方も重要だ。

 この「聴くこと」を妨げている「ふるい」が私たちの中にあります。「ふるい」とは、例えば「話の結論は何?」とか「私に利益のある情報は何?」「正しいのは私よ!」という、「自分の解釈」「自分の心の癖」です。

 

 「聴くことは」とても難しい。

 プレイングマネージャー的に仕事をする立場からいえば、日中、あわただしく自分の仕事をしている途中に、部下から話かけられた際に、その話を信じて聴き続けることは、精神的に余裕がなければ、なかなか出来ないことだ。そして、ペーシングも重要。話をきちんと聴くという姿勢を見せなくては、本当のことを話しはしてもらえないだろう。

 部下から話を聞くと、つい、自分の考えだけで、どうすればよいか判断して指示を出してしまいがちだ。しかし、それでは「相手の可能性を引き出し、自分で考え行動することをサポートする」ことはできないのだ。


 成熟度が高い部下にむずかしい仕事をまかせるときは、コーチングが機能します。キャリアの浅い部下が力量より上の仕事を行う場合は、コーチングで進めながら、ティーチングもときには必要になります。


 結局、コーチングとティーチングのミックスが必要ということかな。



 この本は、コーチングだけでなく、部下とのコミュニケーションの取り方がよくわかる本だと思う。これからも何度も読み返す本になりそうだ。