教育改革の幻想

 「教育改革の幻想」を読んだ。

教育改革の幻想 (ちくま新書)

教育改革の幻想 (ちくま新書)


 子ども中心主義の教育が奨励される理由の一つとしては、本書で触れられている通り、「近代社会に生きる大人たちの知恵のゆきづまり」が原因なのかもしれない。

 かわいそうな子どもたち。



 しかし、自分の子どもの父母参観日に行った際、小学校低学年ではあるが、全員参加型とはいえ、遊びのような授業をしているのには、びっくりしたことがある。
 もちろん、参観日特有のプログラムなのかもしれないが、授業1時間あたりの学習量が少なすぎるように感じた。子どもに聞くと、これが普通のペースらしかった。

 学校がこれでは、子どもの将来を心配する親から、ベネッセや予備校が頼られるわけだ。



 この本は、我々が「いかにイメージで教育改革を考えていたか」を冷静に指摘している良書だと思う。