教育改革の幻想
「教育改革の幻想」を読んだ。
- 作者: 苅谷剛彦
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2002/01
- メディア: 新書
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子ども中心主義の教育が奨励される理由の一つとしては、本書で触れられている通り、「近代社会に生きる大人たちの知恵のゆきづまり」が原因なのかもしれない。
かわいそうな子どもたち。
しかし、自分の子どもの父母参観日に行った際、小学校低学年ではあるが、全員参加型とはいえ、遊びのような授業をしているのには、びっくりしたことがある。
もちろん、参観日特有のプログラムなのかもしれないが、授業1時間あたりの学習量が少なすぎるように感じた。子どもに聞くと、これが普通のペースらしかった。
学校がこれでは、子どもの将来を心配する親から、ベネッセや予備校が頼られるわけだ。
この本は、我々が「いかにイメージで教育改革を考えていたか」を冷静に指摘している良書だと思う。