統計思考力を磨く

 「不透明な時代を見抜く「統計思考力」」を読んだ。

 

不透明な時代を見抜く「統計思考力」

不透明な時代を見抜く「統計思考力」


 データをもとに、「若者の読書離れはほんとうか」「小泉改革は格差を拡大したのか」「連続する事件や事故に関係はあるか」などについて、具体的に検証している。


 大事なことは、

1 データを先に見る
2 誰かが解釈する前のデータを見る
3 自分の仮説に反するデータも集める

 ということ。

 生データを見ることで、世論のバイアスに、極力影響されることなく、物事を自分の頭で考えるよう心がけたいものだ。




 また、著者の勤める大学における、退学者を減らすための校内委員会を立ち上げる会議では、次のような出来事があったという。

 私が驚いたのは、だれも退学率の全国平均が何%かを知らないことでした。知ろうともしていないことでした。そのような状態で話が始まると、無理な数値目標が立てられて、結局達成できない、という結果になりかねません。

 このようなことを防ぐため、著者は、まずはデータを見て、必要な数字をざっくり頭に入れておくことが重要であるという。


 データがなければ、その場で仮説も立てることが出来ない。
最低でも、普段持ち歩いている手帳には、基本的なデータは書いておくことにしようか。