断る力とは

 今さらながら「断る力」を読んだ。


断る力 (文春新書)

断る力 (文春新書)


 本当のことを言うと、本書の前半部分を読む限りでは、ちょっと引き気味になり、飛ばし読み状態となった。

「断ることで失うものよりも、得られるものの方が大きい」とか「嫉妬されるぐらいの人になろう」とか、相当に自分に自信や実力がないと出来ないことだ。

 ただ、最後の方で、「断る」ということは「相手の否定」ではなく、「相手の提案や考えを尊重した上で、より高次な提案を行う」、つまり「win-winの関係を築くのが目的」というところまで読んで、ようやく安心(笑)した気がした。



 そこまで読んで、もう一度最初の章からぱらぱらと眺めていくと、著者の一貫した主張が見えてくるし、これまでの著書ともブレがないのが判る。

 でも、やっぱり本の構成として、最初に結論を出してもらって、安心して読ませてほしかったなあ(笑)。

 

 「自分の軸」を持った人同士が組み合わさって、「得意分野」を出し合い、「不得意分野」を補い合うコミュニティを形成することで、建設的な職場・夫婦・家族関係、友人関係、地域社会が生まれてきます。

 こういう考えは、すごいポジティブで好き。