ソフトバンク社長室長日記
「政治とケータイ」を読了。自分の携帯キャリアがソフトバンクであることもあり、社内の裏話などを興味深く読むことができた。
- 作者: 嶋聡
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2008/09/12
- メディア: 新書
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199P
IT革命は見事に進んだが、地方分権はまったく進んでいない。というよりも都市・地方の格差は拡大している。IT革命の結果は中央である東京と地方に作用したのでなく、東京と世界を直接結びつけた。その結果、東京はますます発展し、人々を魅了し続けている。これに対し、地方では格差が広がり、過疎と経済停滞に苦しんでいる。
各自治体では、これまでIT分野において多額の資本投下をしてきたのに、都市部との経済格差が埋まらず人口流出が止まらないのは、何故だろう?
ITの発展により、地域間格差が減少するはずではなかったのか。
著者は、政治家と携帯事業の両方の世界を知っている人だからか、自社(ソフトバンク)の発展だけでなく、地域経済や日本経済の発展をも意識しているのがすごい。
ただ、昨今の不況の中、こんなに簡単に再就職できる人は、なかなか存在しないよなあ。でも、利益主導型にならないよう注意する必要はあるが、こういう風に政治家や官僚と民間企業が頻繁に交流できる人事システムは必要かもしれない。