衆愚の時代

 「衆愚の時代」を読了。

 

衆愚の時代 (新潮新書)

衆愚の時代 (新潮新書)


 テレビなんかを観ていると「とりあえずこう言っておけば良いよな」的にワンパターンに発言しているような発言がある。
 たとえば、「派遣切りをしないために、社内でワークシェアリングを普及させよ。」とか「日本は、世界的にも食糧自給率が低いので、自給率を高める施策を行わなければ。」とかね。
そして、自分たちの生活も少なからず、こんな考え方に影響されているんだよなあ。
 でも、ちょっと考えれば、「ワークシェアリングを始めたら、今でも給料が下がっている正社員の生活はどうなるんだ。」とか「食糧自給率が大切なら、なぜ、世界中で日本しか食糧自給率を計算しないの。」とか、疑問点がいくつも出てくるのだけれど、なぜその辺の一歩踏み込んだ考えが登場してこないのかが不思議だ。

 
 この本は、そんなことを考えさせてくれる本でした。