フリーズする脳

 「フリーズする脳」(築山節著 生活人新書)を読んだ。


 

フリーズする脳―思考が止まる、言葉に詰まる (生活人新書)

フリーズする脳―思考が止まる、言葉に詰まる (生活人新書)


 思考停止状態に陥る人について書かれた本だが、自分もそのうち陥りそうで怖いものがあった。

 最近の若者たちの間では「ネットで調べればすぐに分かるはず」という程度のことが「知っている」ことの中に含まれている傾向が強くなっている気がします。

 ググれば何でも分かる世の中になったが、そのように調べたものはすぐに忘れてしまう。辞書を引いて調べるときのような、タグ付けが頭に生まれにくいのだ。そのため、調べた知識はすぐにうろ覚えとなり、組み合わせて何か新しいアイデアを作り上げるということが、難しい。

 極端なことを言えば、アイデアを出すときに重要なのは、ゴミをいかに多く拾っているかということではないでしょうか。誰もが注目するような情報ではなく、本業からすると一見無価値に見える情報をたくさん拾っておいて、アイデアを求められたときにパッと組み合わせてみる。発想の豊かな人は、そういうことをやっているのだと思います。

 パソコンの前だけですべてを解決しようとせず、いろいろなものにリアルに首を突っ込んでみることも必要なのかな。


 最近、読書をした後に行っているのは、面白かった部分をA5ノートに抜き書きをすることだ。
だいたい、1冊につき、見開き2ページを使って書いている。大事な部分を抜き書きし、その下に3から4行ほどあけておく。そして、そこに気がついたこと、考えたことをどんどん書いていく。するといつの間にか、テーマは違っても他の本との記述のつながりが、うっすらと見えてくるのが面白い。
 抜き書きすると、パソコンのキーボードを打つよりも手は疲れるが、頭が考えるスピードと抜き書きするスピードがちょうど同じくらいであり、考えをまとめやすいと思う。
 しかも、手が疲れることから、本当にその本のキモだけを書こうと思うので、何度も読解を繰り返すことになり、深く考えることができる。




 どうか脳がフリーズしませんように。