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子どもの貧困

 「子どもの貧困」を読了。

 

子どもの貧困―日本の不公平を考える (岩波新書)

子どもの貧困―日本の不公平を考える (岩波新書)

 子ども時代の貧困は、子どもが成長した後にも継続して影響を及ぼしているという著者の研究結果は衝撃的だ。子ども時代の貧困は単に大人になっても低所得になるというだけでは済まされず、生き方そのものに悪影響を及ぼす可能性があるというのだ。

 このような子ども達が増えている中で、我が国の貧困対策は母子世帯対策に偏っており、しかもその対策は不十分なものであることから、その代わり、子どもが属する世帯のタイプに関係なく行われる子ども対策を立ち上げてはどうかと著者は述べる。
 主目的は、子どもの貧困の撲滅と適切なケアの確保であり、そのためには充分な所得保障と機会の平等の確保、ワークライフバランス支援が不可欠だ。
 来年度から子ども手当の支給と高校授業料の無償化が行われる予定だが、さらなる就労支援や医療保障の充実など、まだまだ見直さなくてはならない点は多い。

 しかし、本書の後半に調査結果に基づく衝撃的な指摘がされている。 

188P
 日本の一般市民は、子どもが最低限にこれだけは享受するべきであるという生活の期待値が低いのである。このような考えが大多数を占める国で、子どもに対する社会支出が先進諸国の中で最低レベルであるのは、当然と言えば当然のことである。

 我々大人は、今こそ子ども達のことを真剣に考える必要があるようだ。もちろん、自分の子どもだけでなく、日本中の子ども達について。